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『作業のアドバイス-5』    地の目直し

『作業のアドバイス-5』

地の目直し(地直し) どのようにしていますか?

立体裁断(ドレーピング)をする際に使用する布 天竺(シーチング)の
地の目を正しく直して作業していますか?

もともと天竺の地の目は、タテ糸、ヨコ糸が直角に織り上げられているのですが
仕上げ工程の中で織り糸が曲がったり 歪んだりして直角になっていないものが
ほとんどです その状態で作業をすると 形にゆがみやねじれが出たり…
最悪はシルエットやサイズの違うものに出来上がってしまう場合もあります
そこで地の目を織り上げられた元の状態に正しく直してから使うことが
良い作業につながります

ではどのようにすれば良いのでしょう
* 形を作る際の天竺は 中肉が適しています
* 洗いをかけて地直しをしたものも有るが糸の弾力 適度な布の張りが
なくシルエットなどを確認するためのパターン作りには適しません

① 天竺のタテ糸 ヨコ糸を確認し 天竺両端のミミは2~3センチ裂いて使います
② アイロンをする前にタテ糸 ヨコ糸が直角になるように 地の目の曲がっている
方向と逆の方向に生地を手で引っ張ってある程度までゆがみを正しく整えます
③ スチームはかけないで 地の目に沿ってアイロンをかけ タテ ヨコ方向に 
正確に直角に直します
〈注〉バイヤス方向にはかけないように注意する
④ 直角に直ったら最後にスチームをかけ タテ糸 ヨコ糸を固定させ
蒸気を完全に抜いてから使います
* 折りじわなどもできるかぎり消して平らにすることで正確な仕上がりになります

★ 絶対にやってはいけないこと!
布の地の目と関係無く 天竺上に鉛筆などで 直角線を入れたりした場合
その天竺でドレーピングをして 現物に置き換えたときには 
タテ糸とヨコ糸の支えや つり加減に違いが出てしまいドレーピングで
作り上げた形とはまったく違ったものになってしまいます 絶対にやめましょう


■ 天竺の地の目直し
形を作る際の天竺は 中肉が適している
  その他に 薄手と厚手のタイプが有り 作りたいデザインや素材
  などにより使い分ける
  * 洗いをかけて地直しをしたものが有るが 布の張り 弾力が
    なくパターン作りには適さない
○ アイロンをかける前の作業
 ・ 天竺のミミは少なくとも1.5~2.0センチは切り裂き 捨てる
  * ミミは硬くなじまないため 
・ アイロンをかける前に ある程度 手でゆがみを直しておく
  * 天竺の地の目が 曲がっている部分を 曲がっている方向と
逆の方向へ斜めに引き 天竺の仕上げの際にできた 
タテ糸 ヨコ糸の張りや ゆがみを崩して糸を動き易くする
  * 引きすぎて 糸を伸ばさないよう注意
 ・  タテ糸 ヨコ糸の地の目が ほぼ直角になるまで 手で直す
○ アイロンかけ
・ アイロンは天竺を押さえつけるようにして 天竺の真中からタテ糸 ヨコ糸
の地の目にそってかける
 ・ 天竺の上を滑らせる時は力を抜き 必ず タテ糸 ヨコ糸の方向にそって
動かす
  * ナナメにアイロンを動かすと地の目にゆがみが出るので注意
  * 強く押さえすぎて 糸を伸ばさないように注意
  * 最初は空アイロンで 地の目が直ってから 蒸気を加える
  * 馴れるまでは 直角定規を当てて確かめる
 ・ 天竺の真中から タテ ヨコの地の目にそって 上下にかける
 ・ 蒸気は地の目が直ってから全体にまんべんなく バリバリにならない程度に
かける
   このときもタテ糸 ヨコ糸の地の目にそって 直角にかける
 ・ 天竺の折りジワは完全に消す
* シワのある天竺でドレーピングをした場合 パターンに移す前のアイロンかけや 紙の上に伸ばして止める時点で 天竺の折りジワ分だけ 狂いがでるため
 ・ 霧吹きで天竺に湿り気を与えない
* 織り糸の収縮率が不均等になり 凸凹になったり 部分的に堅くなったりするため
 ・ アイロン台のバキュームは最後に使う
   バキュームを使う場合は地の目が完全に直角に直った後に蒸気を
   抜く場合のみに使う
  * 最初から使うと地の目がゆがんだまま 固定されてしまうため

■ 布帛地
生地は織る段階ではタテ糸を軸にヨコ糸を『直角』に織りますが 染色や整理 その他の作業で地の目が歪む場合が多くあります 地の目が曲がった布地でドレーピングをしたり製品を作りあげると 洗濯やアイロンをする度に 地の目はもとの直角に織られた状態に戻ろうとします その結果 出来あがった製品にさまざまな変化が出て 不良品となる場合があります 

☆地の目がねじれていて全体が斜めになっているものや 着ていると だんだん体に巻き 付いてきたり 脇線が徐々に斜めになってきたり 左右の肩の高さが違ってきて 着にくく 動きにくくなっていくものなどは 上記の場合におこる変化です

地の目が曲がっている天竺で形を作ると 地の目は織られた最初の段階に戻ろうとして少しずつ変形していきます その為に ドレーピングをして イメージ通りに出来たと思って その天竺からパターン作りをしても 出来あがった形はドレーピングで作り上げた形とは まったく違うものになってしまいます
正確に 手早く良い仕事をするためには 天竺のタテ糸 ヨコ糸の地の目を正確に 直角に地直しをしてから始めることが基本です

布の地の目と関係無く 天竺上に鉛筆などで 直角線を入れたりした場合に その天竺でドレーピングをして 現物に置き換えたときには タテ糸とヨコ糸の支えや つり加減に違いが出てしまいドレーピングで作り上げた形とはまったく違ったものになってしまいます

END